この記事のようなAIの最新動向を、経営判断に使える形に変えて、1本2分の動画で週3回お届けします。 何が起きているか。今、考えるべきことは何か。逆に、まだ手を出さなくていいことは何か。——忙しい経営者が、自分で調べなくても判断できる状態をつくる無料の動画レターです。
先日、川崎重工が水素で動く4本足のロボットの映像を公開し、大きな話題になりました。その川崎重工が今度は、米シリコンバレーにNVIDIAなどと組んだ新拠点を開きました。テーマは「フィジカルAI」。AIを、画面の中だけでなく、現実の機械やロボットへ広げる取り組みです。
ロボットの話に聞こえるかもしれません。ですが私は、ここに、ものづくりや現場を持つ会社すべてに関わる変化が始まっていると感じています。

フィジカルAIとは、文章や画像を扱うだけでなく、機械を通じて現実に「動く」AIのことです。これからのロボットは、AIなしでは動きません。あらゆる機械にAIが乗っていく、と考えて間違いないと思います。
今回の拠点では、川崎重工がNVIDIA、Microsoft、富士通などと手を組み、まず医療・介護と、移動(モビリティ)の分野から取り組みます。話題になった搭乗型4脚ロボット「CORLEO(コルレオ)」も、この枠組みの中で開発が進みます。

今回の動きで、私がいちばん注目したのは、提携そのものではありません。ロボットの「作り方」が、根本から変わった点です。
これまでは、設計して、実物の試作機を作り、人がテストして、直す。これを現実世界でくり返し、数年かかっていました。ところが今は、ロボットを仮想空間に置き、転ばせたり、ぶつけたりを超高速でシミュレーションして、一気に磨き上げます。そのほうが速く、正確で、良いデータが取れる。実物を作って人が試すという順番は、もう前提ではなくなりつつあります。
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