この記事のようなAIの最新動向を、経営判断に使える形に変えて、1本2分の動画で週3回お届けします。 何が起きているか。今、考えるべきことは何か。逆に、まだ手を出さなくていいことは何か。——忙しい経営者が、自分で調べなくても判断できる状態をつくる無料の動画レターです。
中小企業AI経営協会/村越慎司
「CAIO(最高AI責任者)」という役職をご存じでしょうか。AIに関する経営判断を統括する役員のことで、いまfreeeやメルカリ、Sansanといった先行企業が、相次いでこの役職を設け始めています。Sansanは「CXO」、メルカリは「CHRO(人事責任者)兼CAIO」といった形ですが、共通しているのは、AIを経営の中心に据える役職が生まれている、ということです。
なぜ人事(HR)がAIを兼ねるのか。私は前から、AIは「労働力」だとお伝えしてきました。AIをどこに配置し、人間をどこに配置するのか。これはまさに人事の領域です。「AI is 人事」という考え方が、いま最新の発想として広がっているのです。
ここで多くの会社が陥りやすい、致命的な誤解があります。CAIOを「ChatGPTを社内に配って終わり」の情報システム部門のように捉えてしまうことです。これは違います。これからは、人事もマーケティングも営業もオペレーションも財務も法務も製品開発も、すべてをAIを通してやっていく時代が来ます。CAIOとは、その全体をどうガバナンスするかを考える人なのです。
ビル・ゲイツ氏も「ビジネスの再設計」という言い方をしていますが、AIによって、ビジネスはすべて再設計されなくてはいけません。人間がやる領域と、AIがやる領域がある。それを再設計し、会社自体をAX(AIによる変革)していかないと、もう生き残れない時代になっているのです。
とはいえ、中小企業に専任のCAIOを雇う余裕はありません。でも、だからこそ私は、社長自身がCAIO、つまり最高AI経営責任者を兼ねる必要があると考えています。AIをちゃんと、しっかり覚えていく。それを社長がやるしかないのです。
ここで、あえて言いにくいことを言います。若手への丸投げは、確実に失敗します。「若い社員にAI担当を任せている」という方はいらっしゃいますが、それだけでは全然足りません。若手は最新ツールには強い。けれども、会社の利益構造、お客様との約束、資金繰り、採用や評価の設計・判断は、できないのです。
スライドや社員旅行のしおり、レポートを作る。そういった末端の作業は、社員にAIを使わせれば、確かにできます。しかし、マーケティング、人事、営業、財務。こうした領域すべてにAIを組み込んでいくとなれば、どう組み込むかをシステマチックに設計しなければいけません。これは経営の仕事です。若手に丸投げ、というのはありえない。かつてのIT時代と同じ発想では、通用しないのです。
私は、中小企業における最大の投資効果は、社長のAIスキルの向上だと考えています。完璧なAIシステムを外注する前に、まず社長自身がAIを使いこなすこと。社長の「課題発見力」「改善指示の質」「業務設計力」がAIによって引き上げられること。それこそが、最大の投資リターンを生み出します。
AIを学んでいるか、学んでいないか。そして、それを業務にシステム的に落とし込めるか、落とし込めないか。これが中小企業の生き残りを分けていくと、私は見ています。ChatGPTと話して「課題が発見できました」で良かったのは2025年あたりまで。これからは業務全体をAIに任せていく時代です。そこをシステマチックに取り入れられる会社さんだけが、生き残っていく。私はそう考えています。
この記事のようなAIの最新動向を、経営判断に使える形に変えて、1本2分の動画で週3回お届けします。 何が起きているか。今、考えるべきことは何か。逆に、まだ手を出さなくていいことは何か。——忙しい経営者が、自分で調べなくても判断できる状態をつくる無料の動画レターです。
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